2023816日、『ジャイアントパンダ保全とリーリー誕生記念イベント』が、中国駐東京観光代表処、東京中国文化センター、四川省文化と観光庁の主催、四川航空、青島ビール、iPanda協力のもと東京で盛大に開催されました。

イベントには、中国駐東京観光代表処の欧陽安首席代表、日本ジャイアントパンダ保護協会の土居利光会長(元恩賜上野動物園園長)、恩賜上野動物園の大橋直哉様、パンダ写真家の高氏貴博様、そして全国から集まった200人近いパンダファンが出席しました。イベントでは、パンダの研究と保全における中日協力の歴史を振り返り、2011年に来日したリーリーの誕生日を共に祝いました。

誕生日会の様子

 

開会にあたり主催者である中国駐東京観光代表処の欧陽安首席代表は、「今年は中日平和友好条約締結45周年に当たり、より多くの日本の皆さまにジャイアントパンダの保護・研究における中日協力の長い歴史と、成果について知っていただくことを目的としており、 特に今回は40組近くの子供連れのご家族にご参加いただいているので、ジャイアントパンダを通して中日友好交流の促進と、未来へ受け継がれることを期待している。そして恩賜上野動物園や中国ジャイアントパンダ保護研究センターなど、長きにわたりジャイアントパンダの保全・研究に精力的に取り組んできた中日の関係機関やスタッフに敬意を表するとともに、ジャイアントパンダの保全事業を支援して下さった日本の皆様に心から感謝の意を表す。」と挨拶しました。

日本ジャイアントパンダ保護協会の土居利光会長(元上野動物園園長)は、

「環境に合わせた生存戦略として、食物を永遠に食べれるように夢みて、竹を食べるように進化したジャイアントパンダ達。我々人間の環境破壊によって竹林が無くなってしまうと生存できなくなってしまいます。
人間も同じで自分たちが住みよい空間を整えなければ子供を育てたり、社会的な生活ができなくなってしまうでしょう。パンダも同じです。
ジャイアントパンダの生誕や生存の喜びを通じて、我々人間の地球環境保護への興味関心の重要さを再認識して頂きたいと思っています。」と語りました。

恩賜上野動物園の大橋直哉様は、1972年以来、上野動物園が中国のパンダ保護研究センター等の関係者と協力して行ってきたジャイアントパンダの保全と研究の取り組みと成果について、お写真の紹介を交えて紹介しました。

 

続いてイベントでは、中国でのジャイアントパンダ環境保全に関する動画や、四川省文化と観光庁が提供した『天府の国四川・パンダの故郷』のプロモーションビデオが上映されました。  参加者は、世界の生物多様性保全における中国の重要な貢献を称賛し、また中国の経済・社会発展における偉大な成果に感嘆の意を表し、機会があれば中国四川省を訪れ、パンダを見たり、中華料理を味わったり、美しい景色を楽しみたいと感想を述べました。

誕生日会の様子

 

抽選会では四川航空から四川省往復航空券1名様分と、青島ビールからは青島ビール、四川省文化と観光庁からは、パンダグッズが送られ、会場は大変盛り上がりました。

 

そして、本年行われた4度のジャイアントパンダの誕生会において、唯一お子様連れのご家族にもご参加いただいた今回は、パンダの色塗りワークショップも行い、小さいお子さんにもジャイアントパンダについて触れる機会となり、中日友好の種をまくことができました。

ワークショップの様子

 

また、YouTubeでもライブ配信を行い、イベント会場に来られなかったパンダファンのみなさまは、パンダ保全活動への関心と支持をオンライン上で表明し、リーリーにお祝いの言葉を送りました。

 

2005年8月16日、四川省の臥龍保護研究センターで、力強いオスパンダ「リーリー(比力)」が誕生し、シンシンとリーリー、2頭は一緒に来日し、東京の恩賜上野動物園にて飼育されています。来日当初 2頭のパンダの日本名を募集したところ、わずか1ヶ月で4万通近くの手紙が届き、最終的に「仙女」は 「シンシン」、「比力」は「リーリー 」と名付けられました。

リーリー

 

上野動物園の『功労者』であるリーリーとシンシン。 最初の赤ちゃんは残念ながら生後間もなく亡くなってしまいましたが、2017年にシャンシャンが誕生して以来、上野動物園は再びパンダブーム が巻き起こりました。 20216月、シンシンとリーリーの間には、双子のシャオシャオとレイレイが生まれ、上野動物園ファミリーに加わりました。3頭の子パンダはリーリーとシンシン の努力と動物園側の丁寧な世話のおかげで、日本国民の注目と愛情を受けて成長し、日本だけでなく世界中で大人気のパンダとなりました。

リーリーとシンシン

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