南国の温暖な気候で知られ、「東洋のハワイ」と呼ばれる海南島(中国海南省)。ここにはロマンチックなビーチ、緑の山々、千年に渡って残る漁港、豊かな無形文化遺産などがあります。2025年でも自由貿易港として開発が進められる中、海南島の魅力をお楽しみください!
一、 海辺のリゾート
海南省は世界有数のビーチを有しています。シュノーケリング、サーフィンなどのウォータースポーツなら、亜龍湾が最適です。海中を優雅に泳ぎながらサンゴ礁と熱帯魚を見たくなったら蜈支洲島の「ガラスの海」がお薦めです。日光浴や海辺のレジャーで心身を癒したいなら南湾猿島や大東海は絶好の場所でしょう。
二、山の楽しみ:雲海の奥深く潜む熱帯雨林
海南島の中心部は、面積4,269平方キロメートルを誇る海南熱帯雨林国家公園です。五指山、尖峰嶺、迎鶴嶺、吊羅山など、標高1,000メートルを超える峰が81座もそびえ立っています。この山々では4,000種以上の植物が生い茂り、500種以上の動物が生息しています。特に森の奥は、年間を通してマイナス酸素イオン濃度が高く、過ごしやすい気温と優れた空気の質が、この地を療養地としています。
三、環島観光道路
環島観光道路は、全長988.2キロメートルで、海南省沿岸の12の市と県を結んでいます。西側の沿線には澄邁、临高、儋州、東方、昌江、楽東などの市と県、東側の沿線には文昌、瓊海、万寧、陵水などの市と県があり、北端は海口で、南端は三亜です。沿線の景色は美しく、ドライブや、自転車に乗る人、旅人、誰もがここで自分だけの「自由」を見つけることができます。
四、食と味:海南料理
1、文昌鶏
省の無形文化遺産である文昌鶏のオーソドックスな食べ方は「白切鶏(丸茹でぶつ切り)」で、パリッとした皮と柔らかい身が特徴の伝統的な料理です。キンカンの果汁とニンニクなどで作られたタレに漬けて食べると、爽やかなフルーツの香りが口の中で広がります。茹でた鶏肉のスープをご飯に染み込ませれば、脂の乗った鶏油飯が出来上がります。これが海南生まれの人々にとって切っても切れない故郷の味です。
2、清補涼
器にナツメや小豆、ハト麦、ピーナッツ、タロイモといった具材にココナッツミルクをかければ、出来上がり。
海南の人々にとって、猛暑を乗り切るための「幸せの甘味」です。夜市の屋台の前で、それを食べながら夜景を楽しむことが最高の島暮らしでしょう。
3、糟粕醋
酒粕を発酵させた酸っぱいスープをベースに、魚介類、軟骨、野菜などを加え、酸味と辛み、そして爽やかな風味が食欲がそそられます。最も有名なのは文昌市の铺前镇の糟粕醋です。
五、無形文化遺産
(一) 黎族の伝統的な織物
中国織物史において「生きた化石」と呼ばれている黎錦は両面刺繍技法と神秘的なトーテム模様で知られています。その模様は現代の服や製品にも活かされ、日々新しい工芸品を作り出しています。
(二) ココナッツ彫刻
ココナッツの貝殻と木材を使った彫刻は、唐の時代から行われてきました。現在では、茶器や置物など、装飾品や実用的な美術品が作られています。
(三)京劇
無形文化遺産の一つ。瓊劇は、瓊州劇、海南劇とも呼ばれ、海南省で人気の郷土オペラ。さまざまな中国オペラの形式のメロディーを組み合わせた作品。上演内容は歴史的な物語や日常生活を描いたものが多いです。
海南島の魅力は海だけではありません。白銀に煌めくビーチや煙が燻る情緒的な街並み、そこには千年の時を歩んできた無形遺産の姿があります。2025年はぜひ海南へ。ヤシの木を撫でる潮風の中で、あなたも悠久の時と触れ合ってみませんか?